脳卒中ってどんな病気?

ヒートテックの起こる仕組み
寒い時期になるとヒートショックによる脳卒中に気を付けたくなりますが、皆さんは脳卒中が日本人の死因の第4位であることをご存じでしょうか?

 

脳卒中には大きく分けて脳の血管が詰まる「脳梗塞」と血管が破れる「脳出血」「くも膜下出血」があります。そのなかでも近年とくに多いのが脳梗塞です。

 

脳卒中の怖いところは、発症するとなんらかの後遺症が残ることです。半身不随になったり言葉がうまく話せなくなったりして、生活に大きな影響が出ます。そのため介護が必要な状態になる原因の第1位は脳卒中なのです。

前触れ症状を見逃さないで

一般に脳卒中は突然おこりますが、脳梗塞にはその前触れともいえる発作が起こることがあります。たとえば急に片側の手足の力が抜けて物を落とした、立てなくなった、話していて急にろれつが回らなくなったなどの症状があらわれることがあります。しかし、しばらくすると何ともなくなった場合、それは前触れ発作と考えられます。

 

前触れ発作は医学的には一過性脳虚血発作またはTIAといいます。これは脳の血管に血栓が詰まって血流が悪くなり、脳梗塞を起こしたときと同じ症状があらわれます。その後、その血栓が自然に溶けて再び血液が流れたために、ほんの数分、長くても数時間で症状が消えてなくなるのです。

 

そのため、多くの人が「疲れで手足が痺れただけだろう」「飲みすぎたから、ろれつが回らなくなったのだろう」と考えてそのまま放置します。

 

しかし、これはとても危険な状態です。なぜなら前触れ発作を放置しておくと、3か月以内に15%~20%の人が脳梗塞を発症。うち半数はわずか1~2日中に脳梗塞を起こすことが分かっているからです。

 

もし、前触れ発作の段階で病院に行けば、本格的な発作の前に診察や検査を受けることができます。その結果として適切な治療が行われて重大な危機を回避できる可能性が高まります。

前触れの代表的な症状

顔の変化

顔の左右のどちらか一方が歪んできたり、口が半分開かなくなったりします。自分で気がつく場合のほかに、まわりの人から指摘されることもあります。

 

【自己チェック法】
「いーっ」と言いながら両側の口角を引き上げて笑顔を作ります。そのとき片側の口角が上がらない場合はTIAの疑いがあります。

手足の変化

片方の腕や足だけ急に力が抜けたり、痺れたり、動かせなくなったりします。

 

【自己チェック法】
目を閉じて両手の手のひらを上にして前方に出し、そのまま肩の高さまで上げてみましょう。その状態をキープしようとしたときにどちらか片方の手だけが、だらんと下がってしまう場合は注意が必要です。

言葉の変化

言葉が出てこない、ろれつが回らない、舌がもつれるなどの症状があらわれます。また、急に相手の話が理解できなくなることもあります。

 

【自己チェック法】
「太郎が 花子に ミカンをあげた」のような短い文章を声に出していってみましょう。ろれつが回らずスムーズに言えなかったり、言葉が出てこない場合はTIAの疑いがあります。

迷ったら「#7119」で相談

顔・腕・言葉にひとつでも症状が現れたら、その時間を確認、メモして救急車を呼んで病院に行きましょう。もし救急車を呼んでよいのか迷う場合は電話で「#7119」にかけて相談しましょう。

 

救急安心センター事業「#7119」とは、厚生労働省のHPでも呼びかけられている方法です。「すぐに病院に行った方がよいか」や「救急車を呼ぶべきか」悩んだりためらう時に、医師・看護師等の専門家に電話で相談できるものです。

 

実施エリアでは電話機で「#7119」をプッシュすることにより、医師・看護師・トレーニングを受けた相談員が電話口で症状などを聞き取り、「緊急性のある症状か」や「すぐに病院を受診する必要性があるか」等を判断してくれます。

 

相談内容から緊急性が高いと判断された場合は、迅速な緊急出動につなぎます。逆に緊急性が高くないと判断された場合は、受診可能な医療機関や受診のタイミングについてアドバイスを受けられるのでぜひ覚えておきましょう。

 

高血圧、糖尿病、心房細動などの病気を持っている人は、脳卒中のリスクが高くなります。そのことを自覚して、前触れ発作を見逃さないようにしましょう。