ディスプレイを見すぎない工夫
テレビ・スマホ・タブレットやパソコンなど、私たちの生活には多くの便利な機械があります。それとともに様々な画面を見つめる機会が増えました。そこで気になるのがディスプレイから出る「ブルーライト」です。そんなブルーライトについての豆知識です。

ディスプレイを見すぎない工夫

突然ですが、皆さんは1日にどのくらいテレビや携帯電話を見つめていますか?近年、テレビの薄型化やパソコン、スマートホンの普及などにより私たちはより多くの画面を見つめることが増えました。その便利さから、ipadなどのタブレット端末を1人1台貸与して授業を行う小学校も多いです。

 

ディスプレイが使われている端末
しかし、パソコンやスマートフォンの画面からは、多くの青い光「ブルーライト」が出ていることは意外と知られていません。毎日たくさんのブルーライトを浴びることは、睡眠の質を悪くする原因にもなります。そこで今回は、ブルーライトの睡眠に対する影響と、ブルーライト軽減の方法についてお話をします。

 

太陽の光は白く見えますが、水滴のプリズム効果で色が分かれると七色の虹が現れます。その中で青い色の光は、「ブルーライト」と呼ばれています。ブルーライトは白色の光の中にも含まれていますが、これまでのブラウン管テレビからは、あまりたくさん出ていませんでした。しかし、薄型テレビからは、たくさんのブルートライトが出ています。

 

また、パソコンやスマートフォンからも多くのブルーライトが出ています。これらの画面では、白く見えるところも青と黄色を合成して白くしているからです。蛍光灯や白熱灯に比べて、LED照明からもブルーライトがたくさん出ています。こうして考えてみると、私たちがいかに多くのブルーライトを浴びて生活しているのかがよく分かります。

 

就寝時の様子最近の調査によると、20歳代~50歳代のビジネス・パーソンは、1日平均11時間以上もパソコンやスマートフォンなどの画面を見つめています。画面から出るブルーライトの影響で、9割以上の人が目の疲れを感じ、多くの人が睡眠について悩んでいることも分かりました。

 

ブルーライトは、目に見える光の中で一番エネルギーが強いので、体に対していろいろな影響を与えます。最も大きいのは、目への影響です。ブルーライトは目の角膜や水晶体を素通りして、網膜に直接届きます。特に、網膜の中心にある「黄斑」がダメージを受けると、「加齢黄斑変性」を起こします。加齢黄斑変性は、進行すると失明する病気で、日本でも最近、急速に患者さんが増えています。

 

そのため、厚生労働省のガイドラインでは、1時間のVDT(デジタルディスプレイ機器)作業を行ったときには、15分程度の休憩をとることが勧められています。睡眠の質を悪くしないためにも、眠る前の2時間はディスプレイ画面を見ないことです。

 

どうしても夜にデイスプレイを見なければいけないのなら、ブルーライトをカットするメガネやシートを使いましょう。スマートフォンなどの明るさは1/3程度にするだけでも、ブルーライトはかなり軽減されます。